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身体障害のある人が働きやすい環境に就転職するために見極めるべきポイントとは

更新日:2021年02月18日

障害者雇用促進法により、各企業はその事業規模に応じて決められた割合の障害者を雇用する義務が課されるようになりました。そのため、身体障害のある人も働くことができる企業が増え、活躍の場が広がっています。しかし、身体障害者の中にはオフィスの中がバリアフリーになっていないと移動などが困難だったり、仕事のために特殊なツールを使用する必要があったりと、一般の方とは異なる設備が必要になってくることもあります。もちろん雇用する側の合理的配慮も必要になるでしょう。さらに職種的に身体障害者に向いている職種というものがあります。このような条件をしっかりと知っておくことで、自分に向いている仕事を探しやすくなり、職場に長期定着して働き続けることが可能になります。ここでは、身体障害者の仕事探しについて詳しく解説していきます。

身体障害者とは

身体障害者とは、身体障害者福祉法で「身体上の障害がある18歳以上の人で、身体障害者手帳の交付を受けた人」と定義されています。

この身体障害が生じるのには、先天的なものと後天的なものがありますが身体障害者福祉法ではこの2つを区別していません。

身体障害の種類には、手や足の欠損またはこれらが機能しないなどの肢体不自由、脳の中にある障害により正常に手足が動かない脳性まひ、視覚障害や聴覚障害または平行機能の障害、呼吸器機能障害、音声機能や言語機能または咀嚼機能の障害、内部障害などさまざまなものがあります。

これ以外にも、難病や高次脳機能障害なども身体障害に含まれることがあります。

身体障害がある人が多く働いている産業

身体障害のある人が最も多く働いているのは、製造業であることが厚生労働省の調査により明らかになっています。

製造業についで多い産業は、卸売業・小売業、医療・福祉、サービス業となっています。

製造業の中で身体障害のある人が就いている職種は、事務的職業が一番多く全体の32%、次いで専門的または技能的職業で14%、販売的職業14%、その他が40%となっています。

製造業の種類は、食品やタバコ、繊維・衣類、木材・家具・化学工場などです。

また、国や地方自治体の機関で働く身体障害のある人もいます。

このように、身体障害のある人が働く産業の中で最も多いのは製造業となっていますが、それ以外の産業でも多くの身体障害のある人が活躍しており、その数は今後さらに増えていくものと考えられています。

身体障害がある人が多く働いている雇用形態

身体障害がある人の48.1%の方が正社員として働き、そのうち81.8%の方が週に30時間以上働いていることが2013年の厚生労働省の調査で明らかになりました。

この場合の雇用方法は無期契約となっており、身体障害者の雇用方法の中で最も多くなっています。

それに次いで多いのが有期契約の正社員で7.8%、正社員以外の働きかたでは無期契約の正社員以外が6.5%、有期契約の正社員以外が37.3%となっています。

 

身体障害がある人の働き方

身体障害がある人の働き方には、一般的就労と福祉的就労の2種類があります。

ここでは、この2種類の就労について詳しく解説していきます。

 

一般的就労

一般的就労とは、身体障害のある人が一般の企業や公的機関などに雇用契約を結んで就職して働く、一般の方と同じような就労形態のことを言います。

 

一般的就労の場合、身体障害を持つ方の職場における位置付けは労働者とされ、仕事の配分は経営者の裁量に任せられます。

 

つまり、一般的就労の場合には、身体障害のある人は経営者の指揮監督のもとに決められた時間に出社し、指示された業務をこなす必要があります。

 

指示された業務をこなすことができなかった場合には給料を減額されたり、叱責を受けたりすることもあります。

 

福祉的就労

福祉的就労の場合、身体障害のある人は労働者であると同時にサービスの利用者でもあると位置づけられ、仕事の配分に関しては利用者の希望が優先されます。

 

この「福祉的就労」を一言でいうと、福祉サービスを受けながら働く働き方ということになります。

 

福祉的就労を行う仕事場は一般の企業や公的機関ではなく、総合支援法に基づく就労継続支援事業所や生活保護法に基づく授産施設などになります。

 

福祉的就労の最も大きな特徴は、ひとりひとりの状況に合った働くために必要なスキルの向上のための支援を受けながら仕事するということです。

 

実際には福祉的就労に用語としての明確な定義はなく、一般的に福祉政策の下で就労の場の提供を受けて働くことを指しています。

 

総合支援法に基づく福祉的就労を行うことができる施設は、就労継続支援A型事業所、就労継続支援B型事業所、地域活動支援センターがあります。

 

就労継続支援A型事業所

就労継続支援A型事業所では、利用者は事業所と雇用契約を結んで仕事をします。

仕事は労働基準法に準じて業務を行うため、就労継続支援A型事業所の利用者には、原則として法律により定められた最低賃金かそれ以上の賃金が支払われます。

 

この就労継続支援A型事業所で実際の作業を行うことで、職能技術などを修得し最終的には一般企業への就職を目指します。

 

就労継続支援A型事業所には、利用期間の定めがなく利用対象者は原則として18歳から65歳未満、2015年度の月額全国平均収入は67,795円となっており、利用料を支払う場合もあります。

 

就労継続支援B型事業所

就労継続支援B型事業所は、年齢的、体力的またはその双方の問題が理由で、雇用契約を結んで働くことが困難な方に働く場を提供する福祉サービスのことを言います。

 

雇用契約を結ばないので高い生産性を求められることはなく、自分の障害の程度や体調に合わせて自分のペースで働くことができるのが大きな特徴です。

 

利用する方の年齢制限はなく、事業所と雇用契約を結ばないため賃金ではなく生産物に対する成果報酬である工賃が支払われるのが大きな特徴です。

 

就労継続支援B型事業所の平均月額工賃は2018年度の調査によると、16,118円となっています。

 

地域活動支援センター

地域活動支援センターは、障害者総合支援法に基づいて運用されている施設で障害のある人を対象とした創作的活動や生産活動、社会との交流促進などの機会の提供が行われます。

 

地域総合支援センターや各自治体によっては、地域外に住んでいる人も利用できたり、年齢や医師の許可、受給者証が必要であるなどの条件があることもあります。

 

地域活動センターの前身は、小規模作業所で障害者自立支援法ができる前に障害者の家族会などが運営していました。

 

 

身体障害がある人の仕事の悩み

身体障害のある人の中には、仕事を行う上でさまざまな悩みごとを抱えている方も少なくありません。

このような悩み事の中で、多くの人が抱えているものについて解説していきます。

 

体調を調整できない

身体障害のある人は障害の症状の予防や、症状が出てしまった場合の対処療法を日々考えながら働く必要があります。

 

症状の予防や対処療法に十分に気を付けていても、身体障害のある人の能力や体調に合った業務量や勤務形態は人によって異なるため、体調維持と仕事を両立できる自分のペースをしっかりと把握しておくことが大切です。

 

雇用されている企業や公的機関などが定めている勤務時間や作業量および業務内容の通りに働くことが可能な方は、一般枠と障害者枠のどちらでも社会に出て活躍することができます。

 

しかし、勤務時間や業務量、業務内容に配慮を希望する場合には、どのような働き方を行うことで体調の維持と仕事を両立させながら働くことができるのかということを自分で把握しておく必要があります。雇用側が定める勤務日数や通勤が体力的に大きな負担になる場合には、テレワークなどの働き方を検討することも大切です。

 

できる仕事の範囲に限りがある

身体障害のある人は、障害の程度や症状によりできる仕事の範囲に限りがあります。

 

それ以外にも抱えている障害が原因で集中力や思考力が低下することにより、業務上のミスを引き起こしやすくなるといったことも考えられます。

肢体障害のある人の場合、見た目から障害があることが分かりやすいため、できることとできないことに関して周囲の理解を得やすい傾向があります。一方で内部の身体障害のある人は見た目ではわかりにくいために周囲の理解を得ることが難しいことも考えられます。

 

このような状況を防ぐためには、面接を行う際に自分にできることとできないことをしっかりと雇用する側に伝えておくことが重要です。

 

自分に障害があることやその症状などについて周囲の人々にある程度オープンにし、理解を得やすい職場環境にしていくことで、できる仕事に限りがあることに負い目を感じることなく働き続けることができるようになるでしょう。

 

職場での人間関係を上手に築くこととができない

身体障害が原因でできる仕事に限りがあったり、何度も同じミスを繰り返してしまったり、身体障害のあるていることで劣等感を持っていたりすることで、職場での人間関係を上手に築くことができないケースもあります。

 

このようなことが原因で周囲の人と良い人間関係を築くことができない場合には、障害に理解を示してくれる上司や同僚に相談してみると良いでしょう。

 

また、それ以外にも雇用側の採用時にお世話になった担当の方に相談してみることもこのような問題を解決するためのひとつの方法です。

 

人間関係で悩みが出てきてしまう前に、まず入社時から障害の特性を理解し、相談できる相手を見つけておくと良いでしょう。

 

 

身体障害のある人に向いている仕事や働き方

ここでは、身体障害のある人に向いている職業に就いて解説していきます。

 

事務職

事務職は、身体障害のある人に非常に向いている仕事であるといえます。

 

事務職の仕事内容は様々ですが、パソコンを使ったデータ入力や電話対応、書類の管理など身体的な負担が少ない作業が多いことが身体障害のある人に向いている理由です。

 

また、現在の障害者枠の求人数が非常に多いことも特徴の一つです。

 

障害があることをオープンにして就職した場合に、業務内容や仕事量を身体障害のある人自身が自分で調整することができ、物理的な作業スペースに関しても配慮してもらいやすいというメリットもあります。

 

また障害をサポートするためのツールも多いため、四肢の障害のある人にも働きやすい仕事であるといえます。

 

エンジニア

エンジニアとは、客先の希望を聞いてプログラムの仕様を決め設計を行う仕事のことです。プログラムを作成するための予算やスタッフの配置、仕事の進捗管理などを行います。これ以外にも、社内プログラムの設計や、その運用などもエンジニアの職種として存在します。

 

仕事の内容は入社した会社や、開発チームによって仕事の内容が異なってくるため、身体障害が原因で自分にできないことがある場合には、あらかじめフォローをしてもらえるよう周囲の人に障害について周知してもらうようにしましょう。

 

この仕事も基本的にデスクワークであるため、身体的な負担が少ないことが特徴です。

 

また、事務職と同様に物理的な作業スペースについても配慮が得やすい仕事です。

 

デザイナー

デザイナーと一口に言っても、グラフィックデザイナーやファッションデザイナー、ゲームデザイナーといったさまざまな種類のものがあり、デザインを必要とする分野は多岐にわたります。

 

このような分野の中から自分に興味があるものを選択し、就職活動を行うことができます。

 

近年ではデザインの仕事もパソコンを使って行うため、身体的な負担は少なくなっています。

 

基本的にデスクワークであるため、身体障害により体力にあまり自信がない人にもおすすめの仕事となっています。

 

コールセンター

コールセンターの仕事の中には、自分から電話を掛けるアウトバウンドとかかってきた電話に対応するインバウンドの2種類があります。

 

コールセンターの仕事は聴覚や言語に障害のある人には向いているとは言えない仕事ですが、それ以外の身体障害のある人には身体的な負担が少ないという点から、向いている仕事であると言えます。

 

 

在宅でできる仕事

在宅ワークでは、近年のインターネットとそのツールの進化によってさまざまな仕事を行うことができるようになりました。

 

事務や、デザインなどの仕事を在宅で行うことも可能です。

 

会議などのコミュニケーションも、ZoomなどのWeb会議ツールを利用して在宅で行うことが出来るので、出社の必要がない仕事の幅も大きく広がってきています。

 

このような仕事は、通勤によって大きな負担がかかる身体障害のある人に向いています。

 

身体障害がある人が利用できる就職・転職支援

身体障害のある人が転職や就職を行いたいと思った場合、どのような機関から支援を受けることができるのでしょうか。

ここでは、身体障害のある人の転職や就職を支援してくれる機関について解説していきます。

 

ハローワーク

ハローワークは、職業相談や斡旋を行ってくれる公的な機関です。

このハローワークの中には、専門援助部門というものがあり、身体障害に限らず障害のある人の転職や就職についてのサポートを行ってくれます。

 

身体障害のある人がこの専門援助部門を利用する際には、医師の診断書や障害者手帳があれば持参することをおすすめします。

 

ハローワークの専門援助部門では、就職相談に乗ってもらえる以外にも企業への応募に必要な紹介状を発行してもらうことができます。

 

専門援助部門では、障害者枠の求人だけではなく一般枠の求人を紹介してもらうこともできるので、障害があることを公表せずに転職や就職を行いたいと考えている方もこの専門援助部門を利用することができます。

 

就職、転職活動を行う上でどのような準備をしたらよいか、実際の応募の方法などについてアドバイスをもらうことも可能なので、就職や転職に関して疑問に思っていることがあれば相談してみるようにしましょう。

 

障害者就業・生活支援センター

障害者就業・生活支援センターとは,障害のある人の中で就職または転職を希望されている人や、在職中の障害のあるている方が直面している課題に関して雇用及び福祉の関係機関と連携のもと就業支援担当者と生活支援担当者が協力し、就業および生活面の一体的な支援を行う機関のことです。

 

具体的な支援内容としては、就職や転職に向けた準備の支援、就職活動の支援、職場定着に向けた支援、雇用管理についての事業所に関する助言、関係機関との連絡調整などを行います。

 

それ以外にも生活習慣の形成や健康管理、金銭管理などの日常生活の自己管理に関する助言や住居、年金、余暇活動などの地域生活、生活設計に関する助言、関係機関との連絡調整といった生活面での支援も行っています。

 

 

障害がある人向けのエージェントサービス

障害がある人向けのエージェントサービスは、身体障害に限らず就職や転職を希望する障害のある人と障害者の雇用を希望する企業のマッチングサービスを提供しています。

 

このエージェントサービスに登録すると専任のアドバイザーが付き、企業とのマッチングだけではなくその方にどのような職種が向いているかといったアドバイスや履歴書の書き方、模擬面接などを行い就職までサポートを行ってくれます。

 

アドバイザーはカウンセリングにより障害のある人の特性をしっかりと把握してから企業とのマッチングを行ってくれるため、ミスマッチが少なく就職した企業に長期定着しやすいといった特徴があります。

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まとめ

ここまで身体障害とはどのようなものか、身体障害のある人に多い雇用形態や産業、働き方、仕事上の悩み、向いている仕事や働き方、使用できる就職または転職支援サービスについて解説してきました。

 

身体障害に関連する仕事上の悩みやそれらを解決するための向いている職業や働き方、相談できる機関などについてお分かりいただけたと思います。

 

身体障害のある人が就職や転職を希望する場合には、障害がない人と同じような就職活動をしても採用に結びつくことは少ないかもしれません。

 

また、そのような就職活動で就職することができても職場に長期定着することが難しいことも考えられます。

 

身体障害のある人が就職や転職を行う場合には、支援を受けることができる機関を最大限に活用して、障害の特性と自分の能力にマッチする就職先を探すことをおすすめします。

atGPエージェント

 

 

atGPLABO編集部(監修:戸田重央)

ライター:atGPLABO編集部(監修:戸田重央)

障害者専門の人材紹介として15年以上の経験とノウハウを活かし、障害者の雇用、就労をテーマとした情報発信活動を推進しています。 【監修者:戸田 重央プロフィール】 株式会社ゼネラルパートナーズ 障がい者総合研究所所長。 企業の障害者雇用コンサルタント業務に携わった後、2015年より聴覚障害専門の就労移行支援事業所「いそひと」を開所、初代施設長に。 2018年より障がい者総合研究所所長に就任。新しい障害者雇用・就労の在り方について実践的な研究や情報発信に努めている。 その知見が認められ、国会の参考人招致、新聞へのコメント、最近ではNHKでオリパラ調査で取材を受ける。 聴覚障害関連で雑誌への寄稿、講演会への登壇も多数。

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