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うつ病の人が仕事に就く時に気をつけるべき4つの事

更新日:2019年02月12日

近年、よくニュースなどでも取り上げられるようになった「うつ病」。うつ病は一生のうちに15人に1人はかかると言われている誰でもかかる可能性のある身近な心の病気です。誰もがかかる可能性があるので、うつ病かかった際の仕事上の対処法については知識を身に着けておきましょう。そこで、この記事では、そんなうつ病を抱えた人が仕事に就く上で考慮すべき事柄について書かせていただきます。

うつ病の人が仕事に就く上で考慮すべき事柄

■うつ病について

仕事上での兆候としては、勤怠の乱れ(遅刻・早退、欠勤が増える)、発言が減る、仕事の能率が下がる、残業時間が増える、ミスが増える、忘れっぽくなる、トラブルが増える、簡単なことでも判断出来なくなる等があります。

 

うつ病を発症してから休職、あるいは退職し治療に専念したあと、ようやく安定期に入り復職・就職準備が整ったところでどんな点に気をつけて働き始めればよいかについて書かせていただきます。

 

これは業種・業界に関わらず共通して確認しておきたい点です。

【1】慣らし運転をする

うつ病が安定期に入り復職して働き始めたとします。

 

働き始めは(ブランクもあったりすると)、新しい環境に身を置くことになりますよね。人はそれだけでストレスを感じるものです。

 

復職したてはストレス耐性が低くなっています。そこで、ストレス耐性をつける為に小さな成功を少しずつ積み上げていきましょう

 

朝起きられた、身支度出来た、家を出られた、電車に乗れた、会社に入れた、社内で1日過ごせた。

 

こうやって見てみると1日を過ごすことは小さな成功の積み重ねであると分かります。

 

こういった小さな成功を少しずつ積み上げることが大切なのです。

 

簡単なことでも自分を褒める気持ちを持つことが大切です。うつ病が酷い時には出来なかったことが出来た場合、それは大きな進歩です。

 

そういった小さな成功体験を少しずつ積み、そして自分を褒めてあげましょう。

 

1日会社にいられた自分を大いに褒めて、少しずつ自信を取り戻して、ストレス耐性をつけていきましょう。
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自信を取り戻し、ストレス耐性をつけるということは筋トレに似ているかもしれません。

 

いきなりハードルの高いことをしては身体を壊してしまう筋トレ。うつ病からの復職後もいきなり過度なストレスをかけると心を壊してしまいます。

 

だからこそ、少しずつ自信を取り戻して、ストレス耐性を付けていくことが大切なのです。

 

いきなり無理をしないこと。このことを頭の片隅にでも置いておいて下さい。

 

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【2】服薬・通院を自分の判断だけで絶対に辞めない

うつ病が安定期に入り復職を果たし、ストレス耐性もだいぶついてきたとします。

 

すると、よく「もう服薬・通院は必要無いだろう」と自分で勝手に判断して辞めてしまう方がいます。

 

しかし自分の判断だけで服薬・通院を辞めてしまうのはとても危険なことです

 

抗うつ剤は急に辞めると「薬物離脱症状」というものが発生します。

 

“薬物離脱症状は大量,長期間にわたる薬物の使用を中止または減量することによって生じる薬物特異的な症候群の発現と定義される。

 

離脱症状としては,不安,不穏,焦燥,不眠,注意障害,せん妄などがある。頭痛,嘔気,嘔吐,発汗などの身体症状がみられる場合もある。

 

出典:日本救急医学会 医学用語解説集

 

ですので、絶対に自分の判断だけで服薬・通院を辞めないようにしましょう。

 

仕事のことに関して言えば、復職相談時、あるいは面接の時に自分の通院ペースをきちんとお伝えして、通院日の休暇や早退・遅刻の許可をいただくようにしておくと、急に服薬・通院を辞めずに済みます。

 

必ずこれらのことは伝えて仕事に望みましょう。

 

安定期が続くと通院や服薬の必要性を感じなくなる気持ちは分からなくもないですが、自分の判断で病院に行く・行かない、服薬を続ける・辞める、を決めるのではなく、必ずお医者さんの指示に従うようにしましょう。

【3】規則正しい生活を送る

【3】規則正しい生活を送るの画像

うつ病になると不眠症を発症し、また休職中には昼夜逆転の性活を送り生活リズムが崩れてしまう場合があります。

 

昼夜逆転の生活リズムのまま復職した場合、一睡もせずに仕事に向かうことになる可能性もあります。

 

睡眠不足は身体の健康、心の健康面の両方に関して大敵です。睡眠リズムを整えてしっかりと睡眠を取る必要があります

 

しかし復職するとどうしてもストレスなどから不眠症を再発してしまう可能性が否めません。

 

睡眠不足は体調に大きく影響するので、過度な残業や不規則なシフト勤務につかないように職場と相談するようにしましょう。

 

また、どうしても不眠症や生活リズムの乱れが続くようであれば、お医者さんに相談して睡眠導入剤を処方してもらうなど、何かしら対処をしてもらうと良いでしょう。

 

睡眠不足だとストレスを感じやすく、また思考も定まらない為、仕事上のミスが増えてしまいます。

 

ストレスにより折角安定期に入ったうつ病が再発してしまう可能性も0でありません。

 

ですが、一度崩れてしまった生活リズムを自分一人の力で治すのは困難を極めます。

 

ですので、一人で抱え込まずに必ず睡眠リズムのことはお医者さんに相談しましょう。

 

・職場では、仕事上での働き方を相談
・病院ではお医者さんに睡眠リズム改善について相談

 

この2つは必ず行うようにして下さい。
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【4】ストレスを上手に回避する

【4】ストレスを上手に回避するの画像

ストレスをためると、普段なら流すような出来事も悪く受け止めたり考え込んだりして体調を崩してしまいがちです。

 

また、ストレスを溜め込むことで折角安定期に入ったうつ病が再発する恐れもあります。

 

自分にとって何がストレスなのかを把握したうえで、それは対処したほうがいいものか、避けられるものなのか、を整理したうえでストレスをなるべくためない生活を心がけていきましょう

 

規則正しい生活を送る、ということと重複しますが、ストレスを溜めない為には、

 

・睡眠不足に気をつける(生活リズムを正す)
・過度な残業や不規則なシフト勤務につかないように仕事場に相談する
・自分にとって仕事場でストレスになっていることを職場に相談する
・私生活でストレスになるようなことはなるべく避ける

 

といったことが重要になってきます。

 

ストレスは職場で感じることがあるのは勿論のこと、私生活でも感じる場面がありますよね。

 

私生活でのストレスも仕事に直結してきます。ですので、私生活を乱れたものにしてストレスを抱えないようにすることも大切になってきます

 

私生活では、暴飲暴食や過度な飲酒・喫煙といったことは避けましょう。

 

これらのことをどうしても辞めることが出来ないのであれば、お医者さんに相談することが大切です。

 

その為にも、通院は自分の判断で勝手に辞めないことです。

うつ病の人が仕事に就く時に気をつけるべき4つのこと まとめ

ここまで、うつ病の人が仕事に就く時に気をつけるべきことを、4つに分けて書かせていただきました。

 

ポイントを整理すると、

 

>>慣らし運転をする
ストレス耐性を付ける為に小さな成功体験を少しずつ積み、自分を褒めてあげる。

 

>>服薬・通院を自分の判断だけで絶対に辞めない
自分の判断だけで服薬・通院を辞めなくて済むように復職相談時、あるいは面接の時に自分の通院ペースをきちんとお伝えして、通院日の休暇や早退・遅刻の許可をいただくようにしておく。

 

>>規則正しい生活を送る
睡眠不足は体調に大きく影響するので、過度な残業や不規則なシフト勤務につかないように職場と相談する。

 

不眠症などが治っていない場合にはお医者さんに相談をする。

 

>>ストレスを上手に回避する
自分にとって何がストレスなのかを把握したうえで、それは対処したほうがいいものか、避けられるものなのか、を整理したうえでストレスをなるべくためない生活を心がける。

 

このようになります。

 

これらのポイントをしっかりと意識して、うつ病から復職を果たしたあとも仕事が長続きするように気をつけましょう。

 

復職することがゴールではありません。復職してから仕事を長続きさせることが大切なのです。

 

仕事をするということは生きていく上でかかせないものです。

 

どうしても、うつ病などを発症してしまうと復職や仕事を長続きさせることが困難になってしまいがちです。

 

しかし、ここに書いたことを意識して実行することによって復職をしっかりと果たし、仕事を長続きさせやすくなるはずです。

 

この記事が少しでも皆様の役に立ちますように。

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ライター:atGPLABO編集部(監修:戸田重央)

障害者専門の人材紹介として15年以上の経験とノウハウを活かし、障害者の雇用、就労をテーマとした情報発信活動を推進しています。 【監修者:戸田 重央プロフィール】 株式会社ゼネラルパートナーズ 障がい者総合研究所所長。 企業の障害者雇用コンサルタント業務に携わった後、2015年より聴覚障害専門の就労移行支援事業所「いそひと」を開所、初代施設長に。 2018年より障がい者総合研究所所長に就任。新しい障害者雇用・就労の在り方について実践的な研究や情報発信に努めている。 その知見が認められ、国会の参考人招致、新聞へのコメント、最近ではNHKでオリパラ調査で取材を受ける。 聴覚障害関連で雑誌への寄稿、講演会への登壇も多数。

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